星空探検大作戦
ゲッ、またまた三角関係?
(1)

今回の探検先は夏の夜空あたりへ行きたいと思います。
ところがこの夏の夜空、春に続いて、またまた大三角が登場します。

春の時は《春の夫婦星》がデネボラの乱入でテンヤワンヤとなってしまいましたが、
はたして、夏の三角にもカップルが出てくるのか・・・。

ところが夏といったら、夜空でもナンバーワンの名カップル、織女と牽牛が、
夏の大三角を形作る三つの星の内の二つをしめてます。
ゲゲッ!
はたして織女、牽牛、この二人の運命や如何に。
それでは星空探検に出発〜。


まずは夏の星座探しの目印になる夏の大三角を見つけます。
その大三角はどの辺かというと、おおよそ下の図のあたりにあります。
とても親切な図解ですね。

「お〜い、こんな図ぜんぜん親切じゃねーぞ。オレは6月に見たいんだ、6月がねーぞ!」

アハッ、そりゃごもっとも。
チョイと手を抜いたのがバレちゃいました。
それでは、言い訳がましいですが、上の図の説明などをしてゴマカシちゃいましょうか。

たとえば、上の図で9月上旬 8:00に天頂にある大三角が、
11月上旬 8:00には西の空へ動いてます。
更に月日が流れて、一年後の9月上旬 8:00には、またもとの天頂にもどって来ます。
エッ?あったりメェの事をもっともらしくいうな?
アハッ、これまたごもっともでした。

でも、一年でひとまわりって事は、
一回り360°を12ヶ月で割ると 360÷12=30で、
星は一ヶ月で30°東から西へ動くってことになりますね。

これは地球が太陽の周りを一年で一回りしているためで、
図にするとこんな感じでしょうか。




そういえば星って、太陽と同じく一日でもひとまわりしますよね。
これも一回り360°、一日24時間で計算すると、
360÷24=15
で、1時間に15°東から西へ動くっていう事なんですね。
これは、もちろん地球が自転してるからですね。

そんな事で、最初の図から、月日やら時間がずれた場合は、
30度西へ行ったり15度東へ行ったりと、調整してみて下さい。



手抜きの図を使ったせいで、長〜い言い訳をしてしまいました。
それでは話しを戻しましょう。

夏の大三角は写真だと、こんな感じです。


(写真の上にマウスポインタをのせて下さい。)

下手くそな写真なので、ちょっと窮屈ですが、かろうじて大三角が写りました。
デネブからアルタイルが約40度弱ですから、グー・チョキ・パー法だとパー二つ分ですね。

市街地ですと、見える星は上の写真よりずっと少ないですから、
かえって大三角が見つけやすいと思います。
こと座のひし形の部分などは、郊外の星のきれいな場所まで行かないと、
肉眼ではチョイときびしくて、双眼鏡を使わなくては見えないかもしれません。

それにしても、ベガ(織女)とアルタイル(牽牛)に比べると、
同じ1等星とはいえ、明るさではイマイチのデネブ。
これじゃ、ラブラブの七夕カップルにチョッカイは出せないよなぁ。
まっ、とりあえず夏の大三角は大三角関係に発展しなくてすみました。
めでたしめでたし。

ヤヤッ!
ところがこのデネブ、中々あなどれない相手でした。
上の写真にマウスポインタをのせて、よく見ると、
ベガが25光年、アルタイルが16光年、そしてデネブは・・・
ナント1800光年!

こりゃ一桁どころか二桁の違い。
わたしゃ、1800年も昔のデネブの姿を見てるってことじゃないですか。
怪しい骨董屋の親父なら、メチャクチャふっかけられまっせぇ〜。
っていうか、1800年の年代物ってなると、骨董っていうより考古学の世界かもしれませんねぇ。

七夕の夜、織女・牽牛の年に一度のデートに祝杯を上げるのもいいですが、
1800年という、いにしえの輝きを眺めながらの一杯 ・ ・ ・、

コリャ いけまっせー。




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